東洋医学コラム
「『宮廷女官チャングムの誓い』について太玄堂鍼灸院院長福田さんに聞く」その1
現在NHK総合テレビで放送中の「宮廷女官チャングムの誓い」は、高い視聴率で多くの方にみられていると聞きます。
当サイト制作担当の私は、太玄堂鍼灸院院長の福田さんから「韓国の歴史や韓国の医学のことをとりあげているのでおもしろいですよ」という話を聞いたことをきっかけに「宮廷女官チャングムの誓い」をみるようになりました。
はじめて「宮廷女官チャングムの誓い」をみた私は、多くのチャングムファン同様、「宮廷女官チャングムの誓い」の魅力にはまってしまいました。それ以来「宮廷女官チャングムの誓い」を毎回みています。
「宮廷女官チャングムの誓い」のドラマをみて私が感じたことをご紹介しますと、
- 一人ひとりの人物描写が丁寧で、魅力あるものに仕上がっていること。
- チャングムとミン・ジョンホの愛の描写も、燃え上がるような関係ではなく(身分制度のはっきりした時代なので仕方がない部分もあるとは思いますが)、さわやかで、つつましやかなものであり、互いの立場や置かれている状況、志(こころざし)などを尊重しつつ、縁の下で支えあっている清らかなものを感じるところ。
- チャングムの料理の師であるハン尚宮との師弟愛、医の師であるチャン・ウンベク、チャン・ドク、シン・イクピルとの師弟愛など、強い絆と深い信頼関係。
- 韓国の歴史の一端に触れることができるところ。薬食同源に基づく宮廷料理と水剌間の女官の料理に対する姿勢、韓医学の奥の深さ。
どれをとっても魅力あるものばかりで、日本の大河ドラマをみたときのような奥深さを感じます。
今回のコラムは、日本ばかりでなく、本場韓国やアジア各国で高視聴率を持つ「宮廷女官チャングムの誓い」ついて、東洋医学・鍼灸の専門家である太玄堂鍼灸院院長の福田さんに、当サイト制作担当の私がいくつか質問をぶつけてみました。これからみなさんが「宮廷女官チャングムの誓い」をみるなかで、参考にしていただけると幸いです。
1.「宮廷女官チャングムの誓い」のドラマをみて、どのようなところに魅力を感じますか?
そうですね。まず私自身東洋医学に携わるものとして東洋医学に関係したドラマであるということが一つ。もう一つはストーリーがきちっとしていて面白いということですね。いくら東洋医学に関したドラマであっても内容が面白くなければファンにはなりませんから(笑)。
2.「宮廷女官チャングムの誓い」に登場する人物の中で、どの人物(チャングム、ミン・ジョンホ、ハン尚宮、チャン・ウンベク、チャン・ドク、シン・イクピル、チェ・グミョン、カン・ドックなど)に興味を持ちましたか?
一番はチャングムですが、チャングムを除いて考えると、他の登場人物のなかではグミョンでしょうか。登場人物のなかで一番複雑な人物ですよね。はじめはチャングムのよきライバルであり友情も感じていたグミョン。ハン尚宮とチェ尚宮との料理対決でチャングムが失敗をしたため皇后のお付きだった女官の病気の世話をする為に郊外のお寺に行かされたとき、グミョンはチャングムを心配して見に行くんですよね。そこでミン・ジョンホとチャングムの姿を見てジョンホの心が自分ではなくチャングムにあることを知り、それがグミョンの生き方が大きく変わるきっかけのひとつになるのですが。本来は陰謀や策略が嫌いで純粋に生きたかったが曲がらざるをえなかったグミョンの運命は物語を奥深くしている一つの要素だと思います。
3.どの俳優さん(男優・女優)に魅力を感じますか?
特別この俳優さんというのはないです。
4.「宮廷女官チャングムの誓い」の中で好きな場面があったら教えてください。
第7話「失意の日々」でチャン・ウンベクをはじめ菜園の人々はやる気を無くしていました。そんななかチャングムは一人キバナオウギを育てます。そしてとうとうキバナオウギが芽をだすと菜園の人々も希望を取り戻し活気が出てきます。この話ではどんなときでも希望を失わずに生きることの大切さを私達に教えてくれており、私の好きな話の一つです。
5.韓方(韓国の伝統医学)は中医学(中国の伝統医学)を元にして韓国で独自に発展した医学だそうですが、韓方はどのような医学なのか、中医学や漢方との共通点あるいは相違点をわかる範囲で簡単に教えてください。
ちなみに「チャングム大研究」の中で、千葉大学大学院和漢診療学寺澤捷年教授が韓方や漢方の解説者として出演されていましたが、寺澤先生によると「私たち漢方の専門家はお腹の診断にも力を入れていますが、韓方は脈の診断に力を入れているようですね。韓方と漢方は同じ中国の医学を根っこにしていますが、国情によって300年ほど違った発達を遂げてますので。」というお話をされていました。
韓方についてはあまり詳しく無いので、ちょっとだけ述べます。
古代の韓国ではもともと薬草学が盛んでした。その後中国から医学が伝わりそれがそのまま使われた時代があります。その後韓国国内の薬草の知識と中国医学理論の統合された時代となります。これにより韓国独自の医学つまり韓方が生まれたとされています。これが『東医宝鑑』という書物などに結実するわけです。
面白いのは李王朝末に李済馬という人が『東医寿世保元』という本を書き四象医学を提唱します。四象医学とは人の体を4つの体質にわけその体質を改善していくものでこれなどは韓国独自の医学理論体系となっています。

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