かんたん中医学講座
第2回 「臓腑について」 〜五臓の心、肺について〜
心(心包※2は心に含まれる)
- 「心は小腸と表裏をなす」。これは、心と小腸が密接な関わりがあることを示しています。
- 「血脈を主る」。心が血の生成と脈管内での運行とに大きな関わりがあるということで、西洋医学の心臓と血液循環の関係と似ています。
- 「神明を主る」。神明とは、精神、意識、思惟などを指し、心が精神思惟活動を主宰していることを示しています。「心は神を蔵す」ともいいます。
- 「舌に開竅(かいきょう)する」。「舌は心の苗たり」ともいわれ、舌と心との関係が、最も密接であることを示しています。
- 「汗は心の液である」。これは、汗の生成と排泄が、心と密接な関係があることを示しています。
- 「五志※3は喜である」。これは、心が五志という情緒と関連が深いことをあらわしています。
- 「心―火―赤―苦―南―夏」。心は五行※4では火、五色※5では赤、五味※6では苦、五方※7では南、五季※8では夏になります。
肺
- 「肺は大腸と表裏をなす」。これは、肺と大腸は密接な関わりがあることを示しています。
- 「気を主り、呼吸を主る」。これは、肺が気の生成と運搬に関与し、呼吸を主宰していることを示しています。
- 「宣発粛降を主る」。宣発とは、外向き上向きに布散することであり、粛降とは下向き内向きに収斂することを示しています。
- 「水道を調節する」。これは、肺が水液代謝を調節し維持することを示しています。
- 「鼻に開竅する」。これは、鼻は肺の門戸で気体が出入りする通路であることを示しています。
- 「涕(てい)は肺の液である」。涕は鼻腔内の分泌物で肺と関係が深いことをあらわしています。
- 「五志は憂である」。これは、肺が憂という情緒と関係が深いことをあらわしています。
- 「肺―金―白―辛―西―秋」。肺は五行では金、五色では白、五味では辛、五方では西、五季では秋になります。
※2 「心包」
心を包む膜であり、心に付属するものとして考えられている。
※3 「五志」
怒・喜・思・憂・恐という五つの精神情緒のことで、五臓にそれぞれ対応している。
※4 「五行」
木・火・土・金・水という五つの要素のこと。世界のすべての事象はこの五つの要素に分けることができる。
※5 「五色」
青・赤・黄・白・黒という五つの色のことで、五臓にそれぞれ対応している。
※6 「五味」
酸・苦・甘・辛・鹹という五つの味のことで、五臓にそれぞれ対応している。
※7 「五方」
東・南・中央・西・北という五つの方位のことで、五臓にそれぞれ対応している。
※8 「五季」
春・夏・長夏・秋・冬という五つの季節のことで、五臓にそれぞれ対応している。

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