「院長の独り言」ジャンル別

「院長の独り言」をジャンル別でご紹介しています。鍼灸・東洋医学に対してもっと身近に感じていただこうと、一般の方にわかりやすく鍼灸・東洋医学にまつわるトピックを中心にお届けします。民間薬草や健康食材にまつわる話、鍼灸・東洋医学・健康に関する一般書などもあわせてご紹介いたします。

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「院長の独り言」ジャンル別~2023年~2025年に紹介した書籍

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『増補改訂版 心の傷を癒すということ』(安 克昌著、作品社)(2023年3月)

本書『増補改訂版 心の傷を癒すということ――大災害精神医療の臨床報告』は阪神淡路大震災を通して心の傷を癒そうと取り組んだ精神科医の安 克昌さんの記録で、テレビドラマにもなり、非常に心打つ内容でした。

本書には個人的に参考になることがいくつか載ってましたので、紹介したいと思います。

PTSDの症状
①覚醒亢進(交感神経の活動が亢進)
②再体験(フラッシュバックなど)や悪夢
③回避(PTSDを起こした状況と似た状況を避けることで社会が狭くなる)と麻痺(心を凍らせて感情が麻痺した状態)

PTSDの治療
①安全であるという感覚を取り戻す
②その恐ろしい体験と折り合いをつける(世界はそのような恐ろしいものではない、たまたま起こった)
③生理的ストレス反応を統制する
④安定した社会的つながりと対人関係における効力を再確認する

J・T・マルツバーガー
□自殺につながる耐えがたい感情
①深い孤独感
②無価値感
③殺害に至るほどの怒り
□緩和するための道
①他者との関係
②仕事との関係
③自己の部分との関係

ラファエル
「子供は起こった出来事を自分が愛されていないとか、攻撃的なことの結果として、あるいは自分が拒絶されていることの表れとして受け取る危険がある。だから持続的な愛情と配慮で子供を安心させて元気づけてやることが肝要なのである」

外傷性記憶
①断片的
②非言語的
③悲しみや怒りなど感情を伴う(悲しみは胸、怒りは腹と結びつくことが多い)
④否定的な感情が結びつく(自分はダメだなど)
⑤自分の他の記憶と溶け込まず区画化され異物感がある
⑥自己に侵入し自己を苦しめるかたちで出てくる
⑦他の外傷性記憶とリンクしている
※外傷性記憶が消えていくときはこれらがうすまる
□治療
①安全
②想起と喪の作業
③社会との再結合

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『100年足腰』(巽一郎著、サンマーク出版)(2023年2月)

本書『100年足腰』は湘南鎌倉総合病院人工膝関節センター長である巽一郎医師によって書かれたものです。

著者は手術が専門の医師でありながら、初診の患者にはまず3ヶ月の保存療法を勧めており、軟骨が消失した膝痛の46%は手術をしなくても歩けるようになると書かれています。

それは膝痛の原因は多くは姿勢が悪くなり(頭が前に出る姿勢)その為体の使い方(歩き方)が悪くなり膝に負担が掛かるというものです。

巽医師は①体重を減量すること、②大腿四頭筋をよみがえらせること、③内もも歩きをすること、その為の体操などをレクチャーし3ヶ月間やってもらうと多くの場合改善されるというもので、それでも良くならない場合は手術検討するということです。

本書ではその他のことも色々書かれており、例えば血圧は年齢プラス90までであれば症状がなければ大丈夫であるとか、糖尿病の多くは食べ過ぎが原因であり、食べ過ぎの要因の根底にはストレスがあるとか、現在の西洋医学は原因療法でなく対症療法のための薬が出されることが多いなど書かれていました。

私も普段そうではないかと思っていたことがかかれていて、心を強くする思いでした。

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