「院長の独り言」年度別

「院長の独り言」を時系列でご紹介しています。鍼灸・東洋医学に対してもっと身近に感じていただこうと、一般の方にわかりやすく鍼灸・東洋医学にまつわるトピックを中心にお届けします。民間薬草や健康食材にまつわる話、鍼灸・東洋医学・健康に関する一般書などもあわせてご紹介いたします。

「院長の独り言」年度別

2008年7月~12月の「院長の独り言」

院長の独り言メニューへ戻る

月曜日のシナプス(2008年12月)

私の友人の堀氏が先日(2008年10月20日)新しくブログを始めました。

『月曜日のシナプス』というのがそれで、彼の主宰する「面(おもて)」というグループのメンバーが週代わりに記事を書いていくブログです。

「面」とは堀氏によると、

『 「問う人、つくる人をつなぐ」を合言葉に、様々なジャンル、様々な立場でアートや学問に関わっている人たちが集い(と言っても、主にネットを介してではありますが)、情報交換や共通言語の模索を行なっています。現在、メンバーは15名。その多くは札幌を活動の拠点にしています。アートや学問をなりわいとしている人もいれば、目下、それを学んでいる人もいます。 』

ということです。

異なるジャンルの人達が出会うことで新しい何かが生まれるのではないかと期待しています。

私も参加しますので、興味のある方は見てみてください。

『月曜日のシナプス』presented by 面 omote

絵本のご紹介を(2008年11月)

当院は小児鍼(小児針・小児はり)もやっているので、ぬいぐるみや色鉛筆や折り紙など子どもの為のものが幾つか有ります。5冊ほどですが絵本もあります。

絵本って、大人が読んでも面白いんですよね。

いつの間にか素直でまっさらな心になれる気がします。

現代は競争社会、オレオレ詐欺なんかもありますし素直でまっさらなままでいることは難しいですが、一日のうちでちょっとでも素直でまっさらな心もちになれる時間を作れれば最高の贅沢ですよね。

新渡戸稲造も黙思という表現で精神的栄養だというようなことを言っていますが、一日のうちで5分でも10分でも静かな心もちになれる時間を作れればと思っています。

ちなみに当院にあるのは『100万回生きたねこ (佐野洋子の絵本 (1))』、『おおきな木』、『わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)』、『はるにれ (日本傑作絵本シリーズ)』、『ダヤンと夢の約束』です。

今後も何冊か揃えたいと思っていますので面白い本があれば教えてくださいね。

イ・ジェマと四象医学(2008年10月)

今回も前回に引き続いて、イ・ジェマと四象医学について簡単に紹介します。

ドラマではイ・ジェマ(漢字で書くと李済馬)が四象医学を完成させて本を書き上げるという内容ですが、実際は少陰少陽人論はほぼ完成しましたが太陰太陽人論はあらましをつかんだだけで、その後門人の張鳳永と杏坡などによって完成されます。

四象医学とは人の体質を太陽人、少陽人、太陰人、少陰人の四つに分けて治療するものですが、杏坡によると太陰人は陰に傾きすぎている人で純陰の中に陽がある人、少陰人は少し陰に傾いている人で陽の中に偏陰がある人、太陽人は陽に傾きすぎている人で純陽の中に陰がある人、少陽人は少し陽に傾いている人で陰の中に偏陽がある人ということです。

ちょっと解かりずらいですね。

解かりやすく五臓に分類すると太陽人は肝が弱いタイプ、少陽人は腎が弱いタイプ、太陰人は肺が弱いタイプ、少陰人は脾が弱いタイプになります。

*東洋医学の治療法の一つに、心、肺、脾、肝、腎の五臓のバランスを整えるというのがあります。

東洋医学の五臓は西洋医学の臓器と必ずしも一致しません。

四象医学では漢方の生薬から四つの体質に分けています。

面白いのは腎の弱いタイプの少陽人に使われる六味地黄丸ですが、通常漢方薬で使われる六味地黄丸は熟地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮の六つの生薬なのですが山薬が太陰人の薬なので山薬の代わりに枸杞子を加えて使います。

また、定義も分類の手続きもちょっと異なりますが、肺、脾、肝、腎の四つのタイプに分けて治療するという形だけなら鍼治療の経絡治療学派とも似ています。

面白いですね。

太陽人 イ・ジェマ ~韓国医学の父~(2008年9月)

以前に『宮廷女官チャングムの誓い』や『ホジュン』を紹介しましたが今回は『太陽人 イ・ジェマ ~韓国医学の父~』を紹介します。

イ・ジェマも実在の人物で韓国独自の四象医学というものを確立した人です。

四象医学とは、人間の体質を「太陽人」「少陽人」「太陰人」「少陰人」の4つに分類し、疾病によって治療するのではなく、それぞれの体質に合わせて治療する漢方医学です。

それまでの韓国の医学は中国の漢方医学理論を使っていましたがこの四象医学によって初めて韓国独自の医学理論体系が出来ました。

ちなみに四象とは易から来ていて、陰陽がさらに分かれて太陽・少陽・太陰・少陰の四象になり、四象がさらに分かれて当たるも八卦当たらぬも八卦の八卦になります。

ドラマはイ・ジェマの幼少から四象医学を創るまでで演出はコ・ヨンタクさんです。

ホ・ジュンやチャングムのときの演出はイ・ビョンフンさんで演出の違いを楽しむのもひとつです。

DVDが出ていますので興味のある方は見てみては如何でしょうか?

散歩・逍遥と呼吸法、鍼治療で気の活性化を(2008年8月)

今回は散歩・逍遥について。

国語辞典(旺文社 松村・山口・和田編)で散歩・逍遥を調べると、

散歩:気のむくままにぶらぶら歩くこと。そぞろ歩き。

逍遥:気ままにぶらぶら歩くこと。そぞろ歩き。

散歩・逍遥どちらも、こころのままにぶらぶら歩くことです。

当院でも患者さんに養生として散歩をよく勧めていますが、東洋医学的には以下の効能があります。

  1. 気血をよくめぐらせる。
  2. 上にあがった気を下に引き下げる。
  3. 足腰(腎の臓)を鍛える。
    ※東洋医学では足腰は腎の臓と関係の深い場所の為。
  4. 心身をほぐすリラックスの働き。

散歩と同じ様に歩くことによる健康法としてウォーキングがあります。

ウォーキングは、健康づくりを目的とした歩行運動(walking exercise)のことで、ジョギングやランニングと比較して運動強度が低いことから、日常生活の中で、いつでも、どこでも、気軽に実施でき、しかも病弱者や低体力者、高齢者でも体力に応じて安全に行えるのが特徴である。

健康づくりのウォーキングは、毎分100m程度の早足歩きを1日30分以上、毎日続けることが必要となる。

(現代用語の基礎知識2006より)

ウォーキングと散歩の大きな違いは散歩にはゆっくりぶらぶらあるくことにより心身をほぐすリラックス作用があるということです。

運動量としてはもちろんウォーキングのほうが高いので目的に応じて使い分けるといいと思います。

散歩の効能にあげた「上にあがった気を下に引き下げる」というのはとても大事なことです。

というのも、のぼせ・めまい・悪心などの症状が出る中医学における気逆という状態までいかなくても上に気が集まりすぎて下が虚ろになる状態になりやすいのです。

このような状態を上実下虚といいます。

反対の上虚下実という状態が健康な状態です。

お腹でいうと上虚下実は鳩尾のあたりが適度に柔らかくお臍の下の丹田あたりが充実した状態です。

逆に上実下虚では鳩尾のあたりが緊張して堅くなりお臍の下の丹田あたりがぶよぶよになります。

上虚下実の状態を作るのに幾つかの方法がありますが、その一つが静坐法(呼吸法)です。

面白いのが藤田式息心調和法(息心調和道)という呼吸法のなかに鳩尾が緊張して堅くならない為に鳩尾に手を当てて呼吸をする方法があります。

鍼では例えば無分流打診術などでは鳩尾のあたりの腹部の緊張を邪として捉え直接鍼をし丹田には火びきの鍼というもので丹田が充実するようにします。

上虚下実の状態を作るには呼吸法や鍼がよいのでしょうが軽いものであれば散歩・逍遥でまかなえます。

それにしても大局的な立場に立つと、散歩・逍遥も呼吸法も鍼も同じ道の中にあるのですね。

メロンの食べ放題(2008年7月)

今月の目の癒し写真館にも載せましたが、先日メロンの食べ放題に行ってきました。

場所は土門(つちかど)農園です。

(TEL:0123-85-2201、〒068-0363北海道夕張郡栗山町円山363)

栗山なので札幌からちょっとありますがドライブがてら行ってきました。

メロンは夕張メロンと同じ種類のキングメロンで1500円で食べ放題です。

暑い季節はどうしても水分を取りすぎます、そんなときはメロンやスイカ、キュウリなどの瓜類は身体の余分な熱を取ってくれて要らない水分も外に出してくれます。

そんな健康のことを考えながら食べてたわけではないので、ほど良く食べれば良いところをついつい食べ過ぎてしまいました。

十二分に元を取るだけは食べましたが、お腹がちょっと痛くなりました。

皆さんも食べすぎには注意しましょう!!

△ページTopへ戻る

院長の独り言メニューへ戻る